2010年01月07日

いちご同盟

いちご同盟 (集英社文庫)いちご同盟 (集英社文庫)

集英社 1991-10-18
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中学三年生の良一は、同級生の野球部のエース・徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の少女・直美を知る。徹也は対抗試合に全力を尽くして直美を力づけ、良一もよい話し相手になって彼女を慰める。ある日、直美が突然良一に言った。「あたしと、心中しない?」ガラス細工のように繊細な少年の日の恋愛と友情、生と死をリリカルに描いた長篇。



一期一会

とても悲しい物語でした。
私はとても涙もろいのでごくごく普通の少女が重い病に倒れるだけでボロ泣きなので
さらにその少女の死を見守ることしかできない少年が二人もいるだけで
悲しくて悲しくてしかたがありませんでした。
どうしようもなく、何かをしたいのに何もできない。
一つ一つ自分にできることをしたいのに時間は迫ってくる。
何もできないと打ちのめされ
終わってしまう少女を好きになってしまう。
きっと徹也も直美が好きで良一も直美が好きで
直美だって徹也と良一が好きで
徹也と良一は友達で
こんな三角形は直美が死にかけじゃないと成立しなくて
直美が死んだ後はどうなるんだろう。
直美への恋心は終わってすぐ別の恋に移ってしまうのが怖い。
友情が終わってしまうのが怖い。
もしかしたら直美への恋心が終わらないかもしれないことが怖いのかもしれない。
そんな三人は見ていて悲しくて
最後には直美が直ってハッピーエンドにあれば良いのにと思ったりしました。
しかしここまで死までの歩みを進めたなら
もう直美は死ぬしかないんだな。
キャラクターも読者も覚悟して彼女の見つめる。
彼女はそんな中死んでいった。
悲しい。
物語の中でも現実の時間でも悲しいことは山ほどあって
死ぬほど悲しいこと、空しさと一緒にやってくる悲しいことなど
さまざまな悲しみがありますが
どうにもならなくて何にも悪くない女の子が死ぬお話なのに
空しくなくて、死にたいとも思わない。
きっと彼らは生きるだろう。
彼女の分まで生きよう、とかそんなことじゃなくて
生きたたいから生きるだろう。
まあ彼らは物語の中の人なので生きてはいないのですが
そんな気がする。
そういう爽快感のある物語でした。

つまり物語の趣旨どおり楽しめた(感動できた)わけで大変満足です。
いちご同盟オススメです。

posted by 安藤 at 22:43| Comment(0) | 集英社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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